10/3(金)舞踊室にて。『物怪東西掩蔵噺』稽古。一つの場が終り、次の場へと移る、その場面転換の部分を念入りに作る。今回、映画で言うならオーバーラップ(カットの終りに次にくるカットが重なる手法)の様な方法も使っており、観ていて面白い。場面転換は芝居の花だと思う。今、「観ていて」と書いたが、稽古の大半は実は「観る」時間だ。自分の出番が来るまで、或いは終わったら次の出番まで待機していなければならない。だがこの待機の時間をどう過ごすかで、俳優としての成長が決まると言っていいかもしれない。「私の経験から言えば、他人のやっている稽古をよく見ている若い俳優は、演技も格段に上達します。おそらく、よく見ることによってなにかを会得しているのでしょう」 (宮沢章夫)見る、観ることが稽古だ。byウスイ